今日9月2日は、くつの日です。
「9(く)2(つ)」の語呂合わせから、日本ウォーキング協会が、この日を記念日に定めました。
日本ウォーキング協会では、1997年から毎年この日に「くつの日記念ウォーク」を開催し、健康づくりや、仲間づくり、明るい社会づくりを目指し、ウォーキングの楽しさを伝えています。
私たちは毎日、学校へ行くときや買い物に出かけるとき、友だちと遊ぶときなど、さまざまな場面で靴を履いています。
あまり意識することはありませんが、靴は私たちの生活に欠かすことのできない身近なものです。
新しい靴を買ったときにうれしくなったり、お気に入りの靴を大切に履き続けたりした経験がある人も多いのではないでしょうか。
今日は、そんな「くつの日」にぜひ読んでほしい本を紹介します。

☆『靴屋のタスケさん』(角野栄子/作、森環/絵・偕成社・2017)
この物語の主人公は、小学生の「わたし」。
物語の舞台は、戦争中の1942年の東京です。
「わたし」の住む町に、若い靴職人のタスケさんが靴屋を開きます。
タスケさんは、古くなった靴を一足一足ていねいに直す、靴を作ることが大好きな職人です。
「わたし」は、放課後になるとタスケさんの靴屋を訪れ、靴を直したり作ったりするタスケさんの仕事を眺めるようになります。
そんな時間を通して、二人の間には少しずつ心の交流が生まれていきます。
この本の魅力の一つは、靴を通して人の温かさを感じるところです。
私たちは普段、当たり前のように靴を履いて生活しています。
しかし、一足の靴ができるまでには、材料を選び、形を整え、履く人のことを考えながら丁寧に作る人の仕事があります。
この物語を読むと、普段何気なく履いている靴にも、作る人の技術や思いが込められていることに気づかされます。
また、物語の後半では、子どもの目線から戦争中の暮らしが描かれており、平和な暮らしに暗い影が落ちます。
一人の子どもの日常や、身近な大人との交流を通して描かれており、穏やかな日常の中に少しずつ変化が起こっていくことで、「平和な毎日とはどんなものなのか」ということについても考えさせられます。
今日9月2日の「くつの日」には、『靴屋のタスケさん』を読んで、くつの向こう側にいる人の思いや、ものを大切につくることのすばらしさをぜひ感じてみてください。


